よく営業のビジネス本に「雑談で場を和ませてから本題に入る」「雑談が商談結果を左右する」など、雑談力は営業には欠かせないスキルと言われています。
その結果、「なにを話したら良いのかわからない」「話が弾まない」「沈黙が辛い」と雑談が苦手と感じている方も多いのではないでしょうか?
苦手意識がある人が無理に雑談を行い、場を和ますどころか緊張が増してしまっては本末転倒です。
雑談に苦手意識があり雑談の準備に時間や労力を使うようであれば、思い切って本題から話を始めた方がいいでしょう。
商談の目的は商談を成立させることや案件を前進させることです。
雑談はそのための手段の一つでしかありません。雑談に使う時間や労力を本題のための時間にまわすべきです。
しかし、雑談を交えることで、よい商談や意見交換ができる可能性が上がることも事実だと思います。
雑談への苦手意識は、雑談に意味を持たせていることで起こっている場合も多くあります。
この記事で雑談の本来の姿を理解することで、苦手意識を克服していきましょう!
雑談とは
雑談とは、特にテーマを決めずに気楽に会話することを言います。
言い変えると中身がない話とも言えます。
仕事だけでなく、友達や家族との何気ない話も雑談の一つです。
雑談の役割
雑談にはアイスブレイクといって、場を和ます効果をもたらす場合があります。
特に初対面などの商談で緊張しているような場面で重要視されることがあります。
初めから本題に入るのではなく、世間話やお互いの市況感について意見交換をする場合もあります。
本題前に一度発言する機会を作ることで、その後の本題でも同様に意見を引き出しやすくなる効果もあると考えています。
雑談で困らないための話題集
無難なもの
- 天気
- ニュース
- 季節ネタ
- 衣服
これらは当たり障りなく、相手の年代、税別問わず使える話題です。
「いい天気ですね」「花粉の季節ですが花粉症ではないですか?」など
ここにある話題は「天気」→「衣服」など複数を繋げやすいく、話題の幅を広げられるのも特徴です。
例)「暑くなってきましたね」→「クールビズ期間はありますか?」など
また、商談前にニュースサイトや天気情報のチェックで話題収集もしやすいためオススメです。
当たれば効果大のもの
- 健康
- 趣味
- 家族
- 休日の過ごし方
これらはプライベートな範囲の話題となるため、相手の年代や性別によっては嫌がられることもあるので注意が必要です。
しかし、共通の話題を見つけることができれば、距離も一気に縮める力を持っています。
「外出自粛で運動する機会が減り5キロ太ってしまいました。〇〇さんは体調管理で気をつけていることなどありますか?」など
この話題を選ぶ際は、自分の話から相手への問いかけにつなげることをおすすめします。
共通の話題が見つれば、今後の雑談ネタに困ることはなくなるでしょう。
変わりダネのもの
- 訪問先エントランスで情報収集
- 訪問先オフィス周辺のランチ話
無難な話題は、間違えることは少ないですが、アイスブレイクとしての力も弱めです。
もう一歩、相手の懐に入りたい時には、変わり種を活用してみるのもおすすめです。
「こちらに来る途中に美味しそうなラーメン屋があったのですが、食べに行ったことありますか?」など
避けるべき話題
- 政治
- 宗教
個人の思いが強い場合があり、意見や考えの違いで対立する危険性がありますので、避けた方が良いでしょう。
雑談で注意すること
気軽な気持ちで話をすることを勧めてきましたが、注意すべき点があります。
- 相槌(あいづち)を多くする
- 共感する
- 相手の話を遮る
- 雑談で話し込まない
- 雑談が嫌いな人もいる
- 悪口
- 自慢話
雑談を盛り上げるためには相槌(あいづち)や、話に共感することはとても重要です。
相槌や共感をすることで話を聞いていることを伝えられるため、話やすい雰囲気を作ることができます。
相槌や共感を伝えるのは、普段より意識的に行うくらいでも良いでしょう。
しかし気持ちが入りすぎて話をさえぎることはしなよう注意しましょう。
雑談が盛り上がりすぎてしまうと、時間を多く使ってしまい本題の時間が少なくなってしまうので、こちらも注意しましょう。
また忙しい中、時間を作ってくれている場合や雑談自体を好まない人もいるため、話が弾まない場合は無理に続けず、話を切り上げ本題に移ることも大切です。
趣味などの共通点を聞きす場合、お見合いパーティーのように「ご趣味は?」と突然聞くことは避け、あくまでも自然な会話を心がけましょう。
雑談のコツ
雑談というと、面白い話をしないといけないと身構える人もいますが、相手が話しやすい雰囲気を作ってあげることも重要です。
口下手で自信がないという人は、無理に自分の話はせず、相手が話やすい雰囲気作りに徹しましょう。
ふりたい話題がある場合「自分は〇〇なのですが、〇〇さんはどうですか?」とまず自分の話をすると良いでしょう。
話を広げるためにもイエスorノーで答えられる問いかけをさけることがポイントです。
まとめ
ここまでポイントについて触れてきましたが、大切なことは雑談の内容に意味を持たせず意識しすぎないことです。
雑談で盛り上がることが目的ではなく、商談を成立または前進させることが目的です。
雑談はその手段の一つとして捉え、気軽な気持ちで行うことおすすめします。
手段に気を取られ、目的を見失わないようにしましょう。